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冬場の水分補給も大事です

冬場の水分補給も大事です

夏の脱水症対策として、水分補給は定着してきたかもしれませんが、冬場も水分の補給は重要です。

◎冬場の水分補給の重要性

*人間の体の約60%は水分です。毎日食べ物や飲み物などから2~2.5リットルの水分を摂取して、尿や便、汗などで同じくらいの量の水分を体から排出しています。これは季節が変わってもあまり変化ありません。ですので、冬場も水分の補給は重要です。のどの渇きに気付きにくいかもしれませんが、意識的に水分を摂取するように習慣にするといいでしょう。

*冬場は湿度が低いので、乾燥しています。インフルエンザウィルスは乾燥しているときに活動が活発になります。水分を補給してのどや鼻の粘膜を潤してウィルスの侵入を防ぎましょう。手洗いとうがいも予防に大切な習慣なので、忘れずにね。

*風を引くと、発熱や下痢、嘔吐などの症状により体から水分が出てしまいますので、水分補給も忘れないようにしましょう。

*のどの渇きは脱水が始まっている証拠です。渇きを感じてから水を飲むのではなく、渇きを感じる前に水分をとることが大事です。

*多くの方が水分の摂取量が不足気味です。平均的には、コップの水をあと2杯飲めば、1日に必要な水の量をだいたい確保できます。

*水分を摂るときに注意することがあります。砂糖や塩分などの濃度が高いと、吸収までの時間が長くなるので、要注意です。また、アルコールや多量のカフェインを含む飲料は、尿の量を増やし体内の水分を排せつしてしまうので、水分補給としては適しません。

*また、腎臓、心臓等の疾患の治療中で、医師に水分の摂取について指示されている場合は、この指示に従ってください。

◎水分補給は脳梗塞や心筋梗塞の予防になる

*冬場には脳卒中や心筋梗塞の発症が増えます。寒くなって血圧が上昇することも一因ですが、水分補給も大いに関わっています。寒くなって汗をかかなくなり、のどの乾きを自覚しにくくなる冬場は水分摂取が少なくなります。そして、血液の粘度が上がり「ドロドロ」状態となり、血管が詰まりやすくなります。その結果、脳卒中や心筋梗塞を引き起こす可能性が高くなります。

*脳梗塞の発症時期で、最も多いのが夜間から早朝にかけてです。就寝中には水分をとらないため脱水傾向になることと関係があります。

◎エコノミークラス症候群の予防にもなる

エコノミークラス症候群(深部静脈血栓症)の予防のためにも、水分補給は重要です。年末年始に長時間の飛行機に乗る予定の方は、水分補給と、下半身の軽い運動をお忘れなく。

◎飲酒時も水分を補給しましょう

*忘年会や新年会など飲酒の機会が多い時期ですね。お酒を飲むとのどが渇くことは多くの方が経験されていると思います。アルコールには利尿作用があるため、飲酒が過ぎると体は脱水状態となります。ですので、意識的に水分を補給して脱水状態を防ぎましょう。

◎水分補給の習慣ー定期手にコップ1杯の水を飲もうー

*朝起きたら、目覚めの1杯

*寝る前にも1杯。枕元に水分をおいて就寝することも重要です。

*日中もこまめに補給。

*入浴の前と後に1杯ずつ。

*飲酒中には、ちょこちょこお水を補給、飲酒後も水分を摂りましょう。

*スポーツの前後や途中にも水分を摂りましょう。

*水分補給時には、体を軽く動かすようにするといいですね。

◎覚えておこう

「水分補給は、早めに、こまめに!」