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メタボリック症候群

メタボリック症候群

メタボリック症候群

◎生活習慣病です

*肥満のうちでも、おなかの内臓に脂肪がたまり腹囲が大きくなる「内臓脂肪型肥満(内臓肥満)」が、高血圧や糖尿病、脂質異常症などをひきおこしやすくします。

*これら内臓肥満と高血圧や糖尿病、脂質異常症が重複し、その数が多くなるほど、動脈硬化を進行させる危険が高まります。

*日本人の死因の第2位は心臓病、第3位は脳卒中です。この2つの病気はいずれも動脈硬化が原因で起こることが多くなっています。

*動脈硬化を起こしやすくする要因(危険因子)は、高血圧・喫煙・糖尿病・脂質異常症(高脂血症)・肥満などがあります。

*これらの危険因子はそれぞれ単独でも動脈硬化を進行させますが、危険因子が重なれば、それぞれの程度が低くても動脈硬化が進行し、心臓病や脳卒中の危険が高まることがわかっています。

◎診断基準

*ウエスト周囲径(おへその高さの腹囲)が男性は85cm・女性は90cm以上で、なおかつ血圧・血糖・脂質の3つのうち2つ以上が基準値から外れると、「メタボリックシンドローム」と診断されます。

*最高(収縮期)血圧が130mmHg以上、最低(拡張期)血圧が85mmHg以上のいずれかまたは両方

*空腹時高血糖が110mg/dL以上

*中性脂肪が150mg/dL以上、HDLコレステロール40mg/dL未満のいずれかまたは両方

◎なぜ肥満になるのか

*食事によって摂取したエネルギーが、日常生活の中で使われるエネルギーを上回ると、余ったエネルギーが内臓脂肪として蓄積されます。

*エネルギーが余ってしまう原因は、食べ過ぎや運動不足などのほかに、加齢、筋肉量の減少による基礎代謝量の低下などがあります。

*基礎代謝量が高かった若いころと同じような食生活を続けていると、摂取エネルギーが消費エネルギーを上回り、太ってしまいます。

◎対策

*健康診断で、体の状態を毎年チェックしましょう。

*カロリーが高い食品を減らしたり、なるべく歩くようにしたり、普段の生活で変えられる行動を見つけてみましょう。

*内臓脂肪を少しずつ減らすことが重要です。体重を3~4%ほど減らすだけでも十分効果があります。血糖値や血圧、中性脂肪の値もよくなります。

*無理をしない程度に、毎日すこしずつ続けることが大切です。

*体重と腹囲という、わかりやすい指標をもとにご自身の健康を管理しましょう。