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脳梗塞

脳梗塞

◎脳梗塞とは

*脳の血管が何らかの原因で狭くなったり(狭窄)、つまったり(閉塞)すると、その先にある脳細胞に血液が充分にいきわたらなくなります。

*脳細胞は血液中の酸素と糖分で生きているので、これらが足りなくなると脳細胞は死んでしまいます。これが脳梗塞です。

*死んでしまった脳細胞が手足の動きに重要な場所であれば麻痺になりますし、言語に重要な場所であれば言語障害になります。

◎脳血管がつまる原因は大きく分けて2つあります。

1.血栓症:動脈硬化によって徐々に血管の中が狭くなり、ついには閉塞します。症状は徐々に進行することが多く、時には一時的に麻痺や言語障害が出てその後改善する場合もあります。一過性脳虚血発作といいます。

2.塞栓症:血液の固まりが血管の中を流れて脳血管に流れてきて閉塞させるものです。多くは心臓の不整脈(心房細動)により心臓の中で血液がよどんで、血液の固まり(血栓といいます)ができると、これが血液の流れにのって脳血管に運ばれて血管につまってしまいます。いきなり血管がつまるため症状は突然起こります。また、太い脳血管がつまることが多いので症状も重い場合が多いです。

*脳細胞は血液が途絶えてすぐに死に至るわけではなく、一定の脳虚血(血が足りない状態)を経て死に至ります。一般的に発症から3~6時間を経過して死に至ると言われています。それより前に早期診断をして治療を始めれば脳細胞を助けることができる可能性があります。したがって、いかに早く病院に運ぶかが重要となりますので、様子を見るのではなく直ちに主治医に連絡したり、救急車を要請しましょう。

◎どのような症状がでたら、症状救急車を呼ぶか

*手足の脱力(麻痺):箸を落とす、足がもつれるなど

*半身(手足)がしびれる

*言葉がでてこない、つじつまの合わないことを言う

*ものが二重に見える

*口がもつれる(呂律が回らない)

*めまいがしてふらつく

このような症状はほんの一時的なもので、すぐ消失することもあります。これを一過性脳虚血発作といい今後本格的な脳梗塞になる危険信号と言われています。すぐよくなった場合でも、必ず病院にかかりましょう。

◎発症・再発予防

*生活習慣病ー高血圧の治療

*生活習慣病ー高コレステロール(高脂血症)の治療

*生活習慣病ー糖尿病の治療

*生活習慣病ーメタボリック症候群の治療

*心臓病(心房細動)の治療