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寒い季節にお風呂場で起こる”ヒートショック”

寒い季節にお風呂場で起こる”ヒートショック”

◎”ヒートショック”の怖さ

*年間およそ1万9千人が”ヒートショック”で死亡すると言われています。これは交通事故で死亡する人よりはるかに上回っています。

*高齢者や生活習慣病の人を中心に誰でもなる可能性があります。

◎”ヒートショック”とは?

*ヒートショックとは、暖かい場所から寒い場所へ移動することで起こる、急激な温度変化が、血圧の大きな変化が影響して起こる健康障害です。

*失神、脳梗塞、心筋梗塞や不整脈などになり、浴室だと転倒の危険や、湯船で溺れるなど、命に関わる場合もあります。

◎どう発症するのか(寒い季節にお風呂に入るとき)

1)暖かい部屋から寒い脱衣所へ入ると、血圧が上昇します。

2)裸になって、寒い浴室に入ると、さらに血圧が上昇します。

3)暖かい湯舟につかると、次第に血圧が低下します。

4)お風呂から上がり、寒い脱衣所へ移ると、血圧が上昇します。

このようにとても急激な寒さと暖かさが繰り返されて、血圧が乱高下しています。この過程が原因して”ヒートショック”になります。

◎どう発症するのか(寒い季節のトイレや廊下、家の外)

*ごみ出しに出て倒れてしまう人もいます。

*夜中のトイレのとき、暖かい布団の中から寒い廊下や部屋を歩いて、寒いトイレで発症することもあります。

◎対策

*脱衣所やお風呂場を暖房器具で温める。

*窓から熱が逃げやすいので内窓を設置したり、ユニットバスに改修すると、断熱性が高まります。

*高い位置に設置したシャワーから浴槽にお湯をはると、浴室全体を温められます。

*食後1時間以内や飲酒時には、入浴しない。お酒を飲むと血圧が下がります。入浴すると更に血圧が下がるので危険です。

*夕食前や日没前に入浴する。

*入浴前と後はコップ一杯のお水を飲むことで血液がドロドロになることを予防できます。

*お湯の設定温度は41度以下をおすすめします。もう少し低い温度でもいいです。

*高齢者が入浴する時は、家族がいる時にして、一人での入浴は控える。あるいは、公衆浴場や日帰りの温泉や入浴施設を利用する。

*トイレも体を露出させる場所なので暖かく保つことが重要です。